[ テーマ: 病気 ]
2010年1月8日19:05:40
猫の感染症の中で最も厄介なものの1つにFIP(猫伝染性腹膜炎)というものがあります。
猫コロナウイルスが原因で、胸腹水が溜まる滲出型(wet type)と目や神経症状を特徴とする非滲出型(dry type)に分かれます。
ワクチンなどの予防手段は無く、感染してもごく一部の猫でしか発症しないといわれていますが、もし発症してしまうとそのほとんどが死亡してしまいます。
しかも経験的には1歳未満の純血種の仔猫に滲出型の発症が多く、いまだ明確な診断・治療法が確立されていない為、診察においても非常につらい病気の一つです。
今日亡くなった仔猫も先日2回目のワクチン接種に来院された際、数日前より元気食欲が無く、食欲がない割にお腹が張っていました。
調べると典型的な腹水が貯留していて血液検査では黄疸もあり、FIPが強く疑われました。
大学などの研究機関でも治療法などが検討されていますが、早く効果の高い治療法が見つかって欲しい病気の一つです。
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