[ テーマ: 病気 ]
2010年10月25日15:47:11
『猫ヘモプラズマ感染症』は、病原体に寄生された赤血球が破壊され、溶血性貧血を起こす病気です。
黒い粒粒に見えるのが、赤血球に寄生したヘモプラズマです。
感染経路はダニによる吸血や、咬み傷、母子感染が考えられていますが、まだ詳しくは解明されていません。
症状は貧血による元気食欲の低下、発熱、軽度の黄疸を認めることが多いです。
イヌのバベシア症のネコ版といった感じの病気です。
当院ではそれ程多い病気ではありませんが、ここの所立て続けに発症しています。
治療は抗生物質と短期のステロイドにおおむね反応しますが、ごくまれに貧血の程度があまりにもひどいと輸血が必要となることもあります。
貧血の症状は飼主様が気づいてあげることは難しいと思います。
一番分かりやすいのが歯肉などの口の中の色です。
元気なときに見てもらうとキレイなピンク色(ネコはイヌよりも薄いピンク色)をしていると思いますが、貧血のときは白くなっています。
もう1つは、溶血性貧血の場合はおしっこの色が濃い黄色になります。
けがや嘔吐下痢などの特定の症状を認めず、なんとなく元気がない場合は『貧血』ということも考えてみてあげてください。
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