[ テーマ: 病院 ]
2011年10月31日15:44:36
最近では病気用のフードである『食事療法食』がネットやペットショップさんで購入可能になっています。
本来はその動物を診察した獣医師が必要性を判断すべきものですが、法律面での規制がないため、現状違法ではありません。
一番心配なのは肝臓用のフードです。
手術時の血液検査や健康診断目的の血液検査で肝酵素(主にALTやAST)が軽度上昇している場合はよくあります。
経過観察や1か月後の再検査などをすすめることがあるのですが、飼い主様には『肝臓が悪い!』というイメージが強く残ると思います。
その為ペットショップさんなどで肝臓用のフードを目にすればきっと肝臓に良いフードだと思うでしょう。
しかし注意していただきたいのは、現在各社から販売されている肝臓用フードの多くは、肝臓の病態の中でもかなり悪い高アンモニア血症や肝性脳症の動物の為に作られています。
動物の為と思って高価なフードを与えているのに逆に体を悪くしかねません。
他にも投与期間を制限すべきフードもあります。
ペットショップの店員さんやネットの業者さんはそれを食べる動物のことはまったく知らなくても売ってしまいます。
安さや便利さに対して対抗することは難しいですが、食事療法食を与える場合は必ず獣医師にご相談してください。
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