[ テーマ: 病気 ]
2012年1月20日08:15:00
昨晩ちょうど布団に入って日記を書いていると時間外の電話。
昨年末に帝王切開で出産したチワワの飼い主様からで、突然呼吸が苦しそうになり、足元がふらふらしているとの電話でした。
産後3週目ということもあり、電話を受けてすぐに低カルシウム血症による産褥テタニーだろうと推測し、カルシウム剤の注射の準備をして待つことに。
来院時は比較的落ち着いていたものの、血液中のカルシウム濃度が5.5(正常は9以上)とかなり低下していました。
注射をすると短時間で状態は改善したものの、夜遅かったため朝までお預かりすることにしました。
今朝先ほどのカルシウム濃度は9.0にまで回復していたのでとりあえず一安心です。
産褥テタニーは放置すると死に至る危険な状態です。
原因ははっきりとは分かっていませんが、乳汁へのカルシウムの喪失やフードのカルシウム不足などが考えられています。
当院では決して多く起こる症状ではありませんが、母乳をしっかり与えている母犬の食事管理などは気を付けなければいけません。
以前経験したのはトイプードルで、けいれん発作を起こしていました。
出産に関係する問題はいろいろ起こります。
もしも飼い主様の発見が遅れ、病院としても対応できなければ母犬は亡くなっていたかもしれません。
出産は決して100%安全ではないということを覚えておいてください。
この記事へのコメント (0)