[ テーマ: 病院 ]
2011年4月13日08:10:00
昨日は停留睾丸の手術がありました。
比較的小型犬に多いのですが、たまに大型犬や猫でも行います。
今回は体重30kgで3歳のラブラドール。
触診では見つけることが出来なかったので、お腹の中にあるだろうと手術を開始。
腹腔内停留睾丸の手術はイメージとしてはワカサギ釣りのような感じです。
最小限の切開創から器具を挿入し、精管をみつけるとお腹の外まで引っ張ってきて小さな停留睾丸を摘出します。
今回はこれがなかなか見つからない。
もう少し上かなぁ、下かなぁと少しずつ切開を広げ、膀胱の裏あたりで精管を発見。
精管をたどっても精巣が見つからず、鼠径輪というお腹の中から股のほうへのトンネルに繋がっています。
心の中で『最悪・・・』と思いつつ、以前猫の停留睾丸ですごく苦労したのを思い出しました。
どう引っ張っても出てこないのでお腹を閉腹し、再度股や陰嚢周囲をグリグリと触診していると、わずかに精巣らしきものに触れることができて無事摘出できました。
今まで経験したことのない場所に隠れていました。
最初から見付けてあげれていればお腹を切らなくても済んだので大反省なのですが、同時にすごく勉強になりました。