[ テーマ: 病院 ]
2011年7月12日07:59:46
今月前半は出産予定の患者さんが多かったです。
交配日が分かっている場合は、60日から64日後を予定日としています。
(早い場合は58日目くらいで生まれることもあります)
先日5頭出産したプードルの場合は65日を過ぎても陣痛がこなくて、お腹の中の赤ちゃんのうち数頭の心拍が120回/分とかなり遅くなっていたので危険な状態でした。
(通常は200回/分以上あります。)
妊娠後期に頭数確認のために行ったⅩ線検査で、1頭異常に小さい骨格の赤ちゃんを確認していたため、強く帝王切開を勧めましたが、飼い主様はもう1日だけ様子を見てみることを希望されました。
その後無事自宅で出産が始まりましたが、途中なかなか生まれず、1頭は早朝5時に病院の診察台で出産、やはり1頭は異常に小さく出産後しばらくして亡くなってしまいましたが、4頭は元気にすくすく成長してくれていて、先日尻尾を切りに来てくれました。
(断尾は何回やっても嫌なものですが・・・)
犬は安産の神様といわれていますが、当院での出産はほとんどがチワワ、プードル、ダックスと小型犬ばかりです。その為、難産になるケースも多いです。
当院では避妊手術を推奨していますが、出産もまた素晴らしいものです。
ただ、飼い主様が不在がちな飼育環境や出産に関する最低限の知識も持たずにただかわいいから、子供が産ませたいと言ったからという考えでの出産には賛成できません。
日本における人の出産に比べると動物の出産にはリスクはつきものですので、これから動物の出産を計画している飼い主様はしっかりと検討していただき、わからないことがあれば動物病院にご相談ください。