[ テーマ: 病気 ]
2010年10月8日08:44:36
乳腺腫瘍は犬猫でも最も多くみられる腫瘍のひとつです。
犬の場合は良性の腫瘍である場合が多いのですが、猫の場合は悪性の乳がんである場合がほとんどです。
今回の腫瘍は直径10cm以上と猫にしてはかなり大きな腫瘍。
触られるのを嫌う性格のため、発見が遅れてしまいました。
15歳と高齢に加え、腫瘍は下層の筋肉にくっついており、表面の皮膚もかなり痛んでしまっています。
今回は悪性腫瘍が強く疑われ、仮に手術を行っても上手く切除できないかもしれませんし、結果的に余命を短くさせてしまうかもしれません。
こういった場合は治療の目的をどこにするのかを十分飼主様と話し合う必要があります。
飼主様は腫瘍表面からの浸出液や出血に悩まれており、リスクを承知の上で出来れば切除して欲しいということで摘出手術を行いました。
今回は肉眼的に認識できる病変は無事全て切除できましたし、術後の容態も安定しており満足できる結果でよかったです。