[ テーマ: 病院 ]
2013年9月15日08:08:41
以前このブログでも紹介した台湾における狂犬病の問題。
イタチアナグマという野生動物を中心に拡大し、
飼い犬にも狂犬病が発生してしまいました。
台湾は52年間もの間、日本と同じ『清浄地域』でした。
日本と同じ周囲を海に囲まれていて、
ウイルスが侵入しにくい立地。
日本も同じ状況になる可能性は十分あります。
今でも狂犬病予防接種をお勧めしても、
『どうせ日本にはないから・・・』
『うちの子はほとんど外に出さないから・・・』
『うちの子は人を咬んだりしないから・・・』
という理由で拒否される方もたくさんいます。
狂犬病注射で最近当院でも気になる事があります。
生後6週齢の子犬に混合ワクチン・狂犬病ワクチンを同時接種し、
さらにマイクロチップも挿入し、販売されているペットショップさんもあります。
最初は何かの間違いかと思いましたが、最近増えています。
おそらく子犬に付加価値を付けて販売することが目的かと思いますが、
ワクチンの副反応のリスク、そもそも免疫獲得が可能なのか?という
問題もあります。
(法律上は狂犬病ワクチンは生後3か月以上の子犬には接種しなさい
という事になっていて、生後3か月未満の子犬に接種してはいけない
とはなっていません。)
マイクロチップのデータ登録なども飼い主様はきちんと理解できていない
ようです。
僕たち獣医師も含め、動物にかかわる人たちの認識を
もっと深めていかなければいけないと思う今日この頃です。