[ テーマ: 病気 ]
2009年1月13日22:00:12
この細長い虫はニキビダニ(毛包虫)といいます。
ヒゼンダニ(疥癬)などとは異なり、健康でも皮膚に少数は寄生していて、無症状ですが、何かの原因で過剰に増殖すると発症します。
成長期の動物で、症状が局所的であれば、無治療で改善するものも多いのですが、最近は若い場合でも全身性にひどくなっている患者さんを良く診ます。
今日も生後6ヶ月で全身的な症状が出ているポメラニアンが受診しました。
皮膚検査では、皮膚掻爬検査(皮膚を少し削る検査)をしないと見落としてしまうこともあります。
安易にステロイドの治療をすることで、更に悪化させてしまうこともある為注意しなければいけません。
やっかい事にこのダニに対する完全な治療法がまだ確立されていません。
以前に比べると治療選択肢も増えましたが、特に高齢犬での治療は難しいです。
ハムスターでもよく見られますが、治療すべきかどうかも含め難しいです。
検査をして病気の原因が分かると少し安心するものですが、このダニを見つけたときはちょっとブルーにさせられる嫌なダニです。