[ テーマ: 病院 ]
2009年7月12日22:10:56
今日は老犬を保護した飼い主様がフィラリア予防のために来院してくれました。
正直フィラリアに感染しているだろうなぁと思いつつ検査をすると結果は陰性、飼い主様にも良かったですねぇと説明していると、せっかくだからとお勧めした血液検査の結果が... 腎臓の数値のひとつクレアチニンが2.7。
幸い吐き気などの臨床症状は全くなく、超音波検査でも腎臓のサイズもほぼ正常。
飼い主様にはあまり良い結果ではないですが、早く見つかったことを前向きに考えていただいて、できれば食事療法と血圧を下げるお薬で治療しましょうと説明。
飼い主様も悪くなる前に分かって良かったと言ってもらえましたし、何よりもこの飼い主様に保護してもらったワンちゃんが幸せだと思います。
もう1件はお尻から出血している40kgの雄のラブラドール。
良く見ると肛門のまわりに1cmほどのしこりが数個確認できます。
針生検をすると細胞はそれほど悪そうでもないので、この場合去勢手術に反応して消失してしまう可能性も高いので、まず去勢手術をお勧めしました。
去勢手術中に奥さんが体の隅々にしこりがないかチェックすると小さなしこりがいくつか確認され、それらも針生検するとそのうちの一つが肥満細胞腫。
小さくても悪性の腫瘍ですから決して良いことはないのですが、飼い主様には早く見つかったことを前向きに考えましょうと説明。
検査結果などが良くないとショックも大きいですが、いずれも早期発見できたことを前向きに考えていただけると、動物たちにとっても幸せな気がします。