[ テーマ: 病院 ]
2008年9月3日07:00:00
昨日のお昼、ちょうど手術が終わって休憩をしようとしていた時に、ペットショップの方から電話がありました。
まったく関わったことの無いペットショップさんでしたが、慌てた感じでしたので用件を聞くと、トリミングをした犬が、帰宅後状態が悪化したが、かかりつけの動物病院やいくつかの動物病院も手術中などで忙しく診察してもらえないとのことでした。
ちょうど手術が終わったところだったのですぐに飼主様と連絡を取って受診していただいたのですが、来院時にはすでに亡くなっていました。
30分ほど前から呼吸していなかったとのことでしたので、処置の施しようがありませんでした。
今回のケースの場合、亡くなった犬の既往歴などが分からないことと、来院時すでに亡くなっていた為、トリミングとの因果関係は正確には分かりませんが、一因になったことは強く疑えます。
年間何件かはトリミング中の事故で受診されることがあります。
多いのは目に傷が入ったり、耳などを切ってしまったりするケースですが、なかにはシーズーの眼が飛び出てしまったものや、心臓が悪い場合などは肺水腫になることもあります。
トリミングをお願いする場合、とくに老齢動物などは健康状態を事前に動物病院で診察してもらって、心臓が悪くなっていないかなど確認しておき、トリマーさんに伝えておくことは飼主様の義務だと思います。
是非ご注意ください。
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2008年8月30日08:32:00
昨晩手術でM.ダックスの胃から取り出した梅の種です。
食欲が無く、吐くとのことで受診されました。
1週間ほど前に梅の種を食べたかもしれないけど、便にも出てきた様子がないとのことでした。
先日ブログでも書きましたが、飼主様が食べたかもしれないと言うときは、食べている可能性が高いものです。
種はX線検査には写らないのですが、超音波で見ると胃の中に疑わしい陰影が確認できました。念のためバリウム検査をすると、きれいに種が写りました。
ここで本来なら内視鏡で種を取りにいくのが良いのかもしれませんが、残念ながら当院には内視鏡がありません。
飼主様に内視鏡のある動物病院を紹介する件も含め説明をしたところ、手術を希望された為、胃切開をして摘出しました。
ご贈答用の立派な梅の種だけあって、梅の種の中では大きくて立派な種でした。
胃から小腸に出て腸閉塞にならずに済んだだけでも良かったかもしれません。
明日には元気に退院できると思います。
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2008年8月29日08:27:32
昨日は休診日でしたが、数日前から入院している患者さんのCT検査及び手術依頼の為に愛媛県川之江の宇野動物病院さんに伺いました。
予想よりも病状が複雑で予定していた手術も延期となりましたが、早期に検査していただいて良かったです。
小動物医療の診断・治療技術は日々高度になっていますが、それには検査機器、獣医師の知識・技術・経験が必要です。
当院ではまだまだ全ての症例に対応はできませんので、今回のように必要と判断すれば近隣の動物病院や県外の動物病院を紹介させていただくこともあります。
より多くの症例に対応できるよう、日々の勉強と診療設備の充実に努めたいと思います。
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2008年8月27日15:00:00
昨晩今月発売された猫エイズウイルス(FIV)ワクチンの勉強会に出席しました。
FIV感染症は現在有効な治療法は無く、国内の猫の約10%が感染しているとのデータもあります。
問題点としては、初年度は2-3週間隔で計3回も接種しなければいけないこと、予防効果が70%しかないこと(ただし実験データの数値で自然界における感染についてはもっと高い予防効果が期待できるとのことです)などがあります。
しかし同居猫がエイズウイルスに感染している場合や、どうしても外の出てしまい喧嘩をしてしまう可能性がある場合などは、感染を予防する上で非常に強い武器になるのも確かです。
今回のワクチンは供給量が少なく欠品状態となっています。
安定的に供給されるのは年明けになるそうです。
ですから、現在まだ当院にはありませんが、興味のある方はいつでもお問い合わせください。
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2008年8月24日07:30:00
昨日のお昼の手術中に大きな音がしたので、何事かとスタッフが外を見ると、病院前の交差点で交通事故が起こりました。
救急車も駆けつけて比較的大きな事故のようでした。
事故に合われた方が大したこと無ければよいですが...
お向かいの車屋さんの方々が迅速に対応してくれていたそうです。
(後日ブログで紹介したいと思いますが、本当に挨拶なども気持ちよくしてくれて、良い感じの方々ばかりです。)
病院の前の通りは非常に事故が多いです。
スピードが出ている車も多いですし、病院前はUターンをする車が非常に多いことも原因のひとつだと思います。
特に右折して、東バイパス方面に帰られる方は十分お気をつけください。
裏道を通って、アイス屋さんの横を通って帰っていただくと、モスバーガー前の交差点に出ることができて安全です。
僕も4年前にバイク事故で入院をした経験があります。
二度と事故を起こさないよう気をつけたいものです。
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2008年8月18日08:39:48
昨日は嬉しいことがありました。
3年前に食べた毛布を手術で取り出した高齢のダルメシアンが無事退院しました。
手術前の状態もあまり良くなく、輸血をしながらの手術。
小腸を50cmも切除しましたが、何とか退院できるまで回復してくれました。
異物除去の手術は比較的良くある手術です。
しかし、今回の手術は僕の経験の中では一番大変な手術でした。
十二指腸が最初は胃と見間違えるほど拡張してしまっていて、さらに毛布の繊維が広範囲にわたって腸の粘膜に取り込まれるように癒着していました。
3年前に動物病院で治療を受けたのですが、その後元気になった為、毛布の有無について詳しい検査を行わなかったとのことでした。
僕の経験的に飼主さんが食べたかもしれないという場合、80%くらいの確率で食べているだろうと推測し、検査を勧めるようにしています。
しかし、動物の状態によっては大丈夫だろうと安心してしまうかもしれません。
自分も同じ失敗を起こす可能性が十分あるので勉強させてもらった症例でした。
異物摂取は良く起こります。石や金属などはX線検査などで容易に診断も可能ですし、内視鏡(当院にはまだありませんが...)や早期の手術で対応可能です。
しかし、毛糸などのひも状異物といわれるものは発見が難しい上、腸を広範囲にわたって損傷してしまう為、取り返しのつかない事態を引き起こす場合もあります。
異物摂取は動物が悪いのではなく、飼主様の不注意が引き起こすものです。
十分気をつけてください。
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2008年8月17日08:02:08
今朝はなんとなく寝不足です。
昨晩は涼しかったにもかかわらずなかなか寝付けませんでした。
と言うのも、昨日の夜遅くに1週間後に帝王切開を予定していた患者さんが突然亡くなってしまいました。
飼主様が帰宅すると、ビニール袋に顔を入れた状態で倒れていたそうです。
連絡を受け、すぐに病院に連れてきていただいたのですが、到着したときには心肺停止状態で、助けてあげることができませんでした。
お腹を超音波で調べると、お腹の赤ちゃんたちの心臓も止まっていました。
なんともつらすぎる最期でした。
たくさんの動物達の最期に立ち合わせていただきますが、さすがに今回は僕自身もショックでした。飼主様にもなんと声を掛けてよいのか分かりませんでした。
ただただご冥福をお祈り申し上げます。
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2008年8月6日08:34:00
先日しばらく入院していた16歳の高齢犬が自宅で亡くなりました。
以前から立つこともままならなかったのですが、胸に悪性の腫瘍がみつかり、胸の水を抜いたり、食餌も強制給餌していました。
お盆に娘さんが帰省するので何とかそれまではという飼主様の期待に応えるよう頑張ったのですが、とうとう食餌をうけつけなくなってしまいました。
ちょうどその日の夜遅くに、予定を早めて娘さんが帰省できると聞き、翌朝の退院を希望される飼主様を説得して、退院させてもらいました。
翌朝連絡すると、娘さんが自宅に到着するのを待つようにして、その1時間半後に息を引き取ったとのことでした。
動物の最期をどう迎えさせてあげるべきかいつも本当に悩みます。
最期まで治療をすべきか? 早くお家に返してあげるべきか? それとも安楽死を勧めるべきか?
今回は幸い飼主様にも納得していただける結果となり良かったです。
スタッフ一同、ジュンちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
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2008年8月4日15:21:48
[ テーマ: 病院 ]
2008年7月24日21:45:59
先日退院した小さな仔猫が再び調子が悪くなったとのことで連絡いただいたのですが、休診日で所用がありすぐに対応できず心配でした。
幸い信頼できる近隣の動物病院で適切な治療をしていただき、今は自宅で元気にしているとのことでホッとしました。
入院中は状態が悪く、駄目かとあきらめかけたときもあったのですが、何とか復活してくれた仔だったので、本当に良かったです。
高松の動物病院の先生方には勉強会などでご一緒させていただく先生も多く、難しい症例などは自分のところだけで抱え込まず、飼主さんにも正直に説明し、より適した治療を受けていただくよう心掛けています。
今回もすぐに治療経過などをご報告いただき本当に感謝です。